塾向け入退室管理システムは、通知方法や必要な端末、料金、入退室以外の機能によって、選ぶべきサービスが変わります。
入退室通知だけを仕組み化したい小規模塾であれば、多機能な塾管理システムを選ぶ必要はありません。
この記事では、①LINEで通知したい、②LINE以外で通知したい、③入退室以外もまとめて管理したい、という3つのタイプに分けてサービスを紹介します。自塾がどのタイプに近いかを確認しながら読み進めると、選びやすくなります。
塾向け入退室管理システムを選ぶなら、まずこの3タイプ
入退室管理システムは、通知方法や対応範囲によっていくつかのタイプに分かれます。まずは大まかな分類から確認しましょう。
| タイプ | 向いている塾 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| LINE通知型 | 普段使っているLINEへ通知したい | 保護者側の確認ハードルが低い |
| Web・プッシュ通知型 | LINEや専用アプリを使いたくない | ブラウザ通知などで確認できる |
| 塾運営総合型 | 入退室以外もまとめて管理したい | 請求、面談、成績、保護者連絡なども対応 |
どのタイプが優れているというわけではなく、今の塾の運用に必要な範囲で選ぶことが基本です。
入退室通知だけで十分な塾が保護者連絡や請求機能までまとめて契約すると、かえって使いこなせない機能が増えてしまうこともあります。
塾向け入退室管理システムを比較
ここでは、個人塾・小規模塾でも比較しやすいように、代表的な5つのサービスを取り上げます。
料金や機能は2026年8月時点の各社公式サイトの情報にもとづいています。公開されていない料金は「要問い合わせ」としています。
基本比較表
| サービス名 | 主な入退室方法 | 保護者への通知方法 | 専用端末 | 入退室以外の主な機能 |
|---|---|---|---|---|
| LINE入退クラウド | QRコード・ICカード | LINE | 不要 | 一斉配信・面談予約・ポイント機能 |
| WebPush入退クラウド | QRコード・ICカード | ブラウザのプッシュ通知 | 不要 | 一斉配信・面談予約機能 |
| ついたよ! | QRコード | 専用アプリ | 不要 | チャット・一斉送信・アンケートなど |
| Kazasu | カード等をかざして記録 | LINE・公式アプリ・メール | 不要 | 請求・面談予約・アンケートなど |
| Comiru | QRコード | LINEまたは専用アプリ | 不要 | 請求・指導報告・面談予約など |
料金比較表
| サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | 無料体験 |
|---|---|---|---|
| LINE入退クラウド | 無料 | 1,650円〜3,300円(生徒数プラン制) | 30日間 |
| WebPush入退クラウド | 無料 | 4,950円(生徒500名まで定額) | 30日間 |
| ついたよ! | 0円 | 3,300円(60人まで、以降+55円/人) | 30日間 |
| Kazasu | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 無料デモ・資料請求 |
| Comiru | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 資料請求・お問い合わせ |
それぞれのサービスの詳しい機能や向いている塾については、このあと個別に紹介します。
入退室通知だけならLINE入退クラウド
LINE入退クラウドは、生徒がQRコードまたはICカードで入退室すると、保護者のLINEへ自動で通知が届くシステムです。
1人の生徒につき最大3名の保護者へ同時通知でき、入退室時の写真を通知に添付するかどうかも切り替えられます。
専用機器は不要で、既存のタブレットやPCで運用できます。
入退室履歴は管理画面から確認・CSVダウンロードでき、保護者側もスマホから履歴を確認できます。
料金は初期費用無料で、生徒30名までのライトプランが月額1,650円、60名までのスタンダードプランが月額2,750円、500名までのプレミアムプランが月額3,300円です。プラン内であれば生徒数が増えても料金は変わりません。
30日間の無料体験があり、クレジットカードの登録は不要です。決済手続きをしなければ料金は発生しません。
なお、LINEへの通知数が月200通を超える場合は、LINE側の利用料(月5,500円)が別途発生することがあります。
普段からLINEを使っている保護者が多く、入退室通知を中心に使いたい塾に向いています。大がかりな塾管理システムまでは必要ないという場合の選択肢になります。
LINE通知の仕組みをもう少し詳しく知りたい場合は、「塾の入退室をLINEで通知する方法」もあわせて確認してみてください。
LINEや専用アプリを使わないならWebPush入退クラウド
WebPush入退クラウドは、スマートフォンのブラウザに標準搭載されているプッシュ通知機能を使って、保護者へ入退室を知らせるシステムです。
LINE公式アカウントの開設や専用アプリのインストールが不要で、保護者はQRコードを読み取って通知を許可するだけで登録が完了します。
入退室方法はQRコード・ICカードの両方に対応し、iPhone・Android・PCで通知を受け取れます。
1人の生徒につき最大3名の保護者へ同時通知でき、休講やイベントの一斉配信、入退室履歴のCSVダウンロードにも対応しています。
料金は初期費用無料、月額4,950円の定額制で、生徒数が500名まで増えても料金は変わりません。
30日間の無料体験があり、クレジットカードの登録をしなければ料金は発生しません。
LINEを使いたくない塾、保護者に専用アプリを入れてもらいたくない塾にとって、通知方法の違いとして検討しやすいサービスです。LINE入退クラウドとどちらが優れているというよりも、通知の受け取り方の好みで選ぶとよいでしょう。
専用アプリで保護者連絡までまとめるなら「ついたよ!」
「ついたよ!」は、生徒がQRコードをかざすと、保護者の専用アプリへ顔写真付きで入退室通知が届くシステムです。
入退室通知に加えて、保護者との個別チャット、一斉送信、PDF送信、アンケートなど、保護者連絡の機能がアプリ内にまとまっています。
教室側で用意するのはスマートフォンかタブレット1台のみで、専用機器は必要ありません。
料金は初期費用0円、月額3,300円で生徒60人まで利用でき、61人目以降は1人あたり55円が加算されます。
30日間の無料トライアルがありますが、開始にはクレジットカードの登録が必要です。トライアル期間中に解約すれば料金は発生しません。
入退室通知だけでなく、日々の保護者連絡もアプリひとつにまとめたい塾に向いています。
実績やサポートを重視するならKazasu
Kazasuは、生徒がカードなどをかざすと顔写真付きで入退室を記録し、LINE・公式アプリ・メールのいずれかで保護者に通知するシステムです。
お知らせ配信や面談・イベント予約、アンケート、口座振替による請求機能なども備えています。
専用機器の購入は不要で、手持ちのiPadやカメラ付きPCにアプリを入れて運用します。
全国1,000団体・2,000教室以上に導入され、10年以上運用されているサービスです。保護者向けの専用サポートダイヤルも用意されています。
ただし、導入実績が多いことがそのまま自塾に合うとは限りません。料金は公開されておらず要問い合わせのため、無料デモや資料請求で自塾の運用に合うかを確認する必要があります。
長年の運用実績やサポート体制を重視したい塾にとって、比較検討の候補になるサービスです。
入退室以外の塾運営もまとめたいならComiru
Comiruは、入退室通知に加えて、保護者連絡、請求・決済、指導報告、面談予約など、塾運営に関わる業務を1つのシステムにまとめられるサービスです。
入退室は、管理画面から発行したQRコードを読み取る方式で、専用端末は不要です。保護者への通知はLINEまたは専用アプリで届きます。
導入教室数6,000教室以上、利用生徒数40万人以上とされ、継続率も高い水準で紹介されています。
料金は公開されておらず、資料請求または問い合わせで確認する形です。
入退室通知だけを求めている小規模塾にとっては、請求や指導報告などの機能まで含まれる分、必要以上に多機能になる可能性があります。塾運営全体を効率化したい場合の選択肢として検討するとよいでしょう。
小規模塾ならどれを選ぶ?目的別に整理
ここまでの比較を踏まえて、状況別に選び方を整理します。
- LINEで通知したい → LINE入退クラウド
- LINE・専用アプリを使いたくない → WebPush入退クラウド
- 専用アプリで保護者連絡もまとめたい → ついたよ!
- 導入実績やサポート体制も重視したい → Kazasu
- 入退室以外の塾運営もまとめたい → Comiru
- 生徒情報の登録
- QRコードやICカードでの打刻
- 保護者側の登録手順
- 通知が実際に届くまでの流れ
- 入退室履歴の確認方法
- スタッフが迷わず操作できるか
迷った場合は、まず「通知方法」と「入退室以外の機能が必要か」の2点から絞り込むと判断しやすくなります。
料金だけで選ばず、教室側と保護者側の使いやすさを見る
料金の安さだけを理由に選ぶと、実際の運用で使いにくさが出てくることがあります。
教室側では、毎日の打刻操作や生徒登録、履歴確認をスタッフが迷わず行えるかを確認しましょう。
保護者側では、通知がLINEなのか、専用アプリなのか、ブラウザ通知なのかによって、初期登録のしやすさや通知の見落としやすさが変わります。
教室側では使いやすくても、保護者側の登録手順が複雑だと、結局利用されないまま終わってしまうこともあります。料金だけでなく、双方の使いやすさをあわせて確認することが大切です。
無料体験があるなら実際の運用まで試す
LINE入退クラウド、WebPush入退クラウド、ついたよ!には、それぞれ30日間の無料体験があります。
画面を見るだけでなく、実際の運用に近い形で試しておくと、契約後のギャップを減らせます。
特に保護者側の登録手順は、実際のスマートフォンで一度確認しておくと安心です。ここまで確認しておくと、契約前に自塾の運用と合うかどうかを判断しやすくなります。KazasuやComiruのように料金が非公開のサービスについても、無料デモや資料請求の段階で同じ点を質問しておくとよいでしょう。
塾の入退室管理システムは必要な機能から選ぶ
塾向け入退室管理システムは、LINE通知を重視するか、LINE以外を重視するか、保護者連絡までまとめたいか、塾運営全体を重視するかによって、選ぶべきサービスが変わります。
どれか1つが一番優れているわけではなく、自塾の運用に必要な範囲で絞り込めば、無理なく選ぶことができます。
LINEでの通知が自塾に合いそうだと感じた場合は、「塾の入退室をLINEで通知する方法」で、実際の通知の仕組みをもう少し詳しく確認してみてください。
LINEやアプリを使わないプッシュ通知の仕組みを知りたい場合は、WebPush入退クラウドの詳細ページもあわせてご覧ください。
