日能研と馬渕教室、うちの子にはどっちが良いんだろう…
どちらの塾も面倒見には定評がありますが、
という違いがあります。
馬渕の方が少し強制感が強めなイメージ。
日能研は、入会テストの難易度は低め。
間口をグッと広げることで、これから伸びる子どもたちも受け入れます。
進学実績もゆる受験、中堅校~最難関校と幅広いんですね。
馬渕教室は近年急成長中の塾で、入塾テストの難易度は高め。
最初に足切りをすることで、塾全体をレベルアップし最難関・難関校合格実績を伸ばしています。
どちらも面倒見の良い塾なのは共通ですが
と選ぶことができます。
日能研と馬渕教室 違いはどこ?
中学受験させたいけど、浜学園や希学園のようなスパルタ塾はちょっと…
という場合には、日能研か馬淵教室か…
迷いますよね?
日能研は中学受験塾として、歴史と実績がある業界最大手の塾。
馬渕教室は、最近急成長の塾。
どちらも大手で合格実績も互角。
さらに両社とも面倒見の良さには定評があります。
ただし、実は全くタイプが違う塾。
日能研の教育指針は
「分かる感動。学ぶ喜び。」
さらにその続きとして「合格のその先も続く人生に本物の学力を!」ということで、中学受験のその後の人生を見据えた学習指導になっています。
一方、
馬渕教室の全教室には
「生徒の夢を大きく育て、
絶対に実現させる」
と掲げられています。
まずは今、目の前の夢を確実に実現させるためのバックアップが期待できます。
こうした、教育指針の違いから
日能研=伴走型(高い育成力)
馬渕教室=指導型(強い強制力)
と、分かります。
似ているようで、指導の方針が違うんですね。
共通点は…
- 面倒見が良い
- クラス担任制
- 自習室完備
- 駅までの見送り
日能研も馬渕教室も、とにかく面倒見の良さは抜群!
どちらも自習室があり、勉強に向き合う準備からサポート!
授業の抜け・漏れがないよう、サポートもあります。
自由に使える勉強スペースがあるのは、親としてはうれしいですよね。
年に数回の個別懇談はもちろん、その時期以外でも心配ごとがあれば、相談しやすい塾になっています。
また生徒の帰宅時の見守りもしっかりているので、電車通学の子どもでも心配いりません。
日能研の場合は、改札の中まで付き添う教室もあるので、ホームでふざけてケガをしたり、周囲に迷惑をかけてしまう…といった心配もありませんよね。
塾帰りの子どもたちは、開放感と授業の刺激でテンションが高め!
帰りもしっかり見届けてもらえるのは安心です。
どちらも過保護なくらい面倒見が良いので、通学から勉強まで安心して任せられる塾です。
日能研の特徴
日能研の入室テストは、大手中学受験塾の中でもハードルが低く、学年相当の学校の勉強をしっかりしていれば大丈夫。
そういった受け入れ態勢もあり、日能研に通う生徒の希望する進路は、レベルの幅が広く、生徒目線(家庭目線)の受験に合ったサポートが期待できます。
無理に難関校受験を進められることはないので、安心してくださいね。
日能研では事務を講師が兼任することで、生徒や保護者との距離が近いのも特徴的。
日ごろから顔を合わせ、接する機会も多いので、相談しやすく頼りやすいので安心ですよね。
全体に、中学受験塾にしてはかなりアットホームな雰囲気の塾で、日能研では「受験=戦い」といったイメージはありません。
とはいえ、毎年の合格実績は錚々たるものなので、雰囲気は指導方針によるもの。
月に3回以上あるテストの度に、成績順で席替えがあります。
一見、不安になるかもしれませんが、このシステムで子どもたちはゲーム感覚で成績を伸ばしていきます。
楽しませながら、生徒たちを育てているんですね。
日能研は北海道から沖縄まで、全国展開している中学受験塾。
万が一ご家庭の都合で転校になっても、同じテキストで勉強が続けられるのも安心できる特徴です。
馬渕教室が勉強指導にぴったりと寄り添うイメージなのに対し、日能研は生徒とその家族のビジョンに寄り添うイメージ。
馬渕教室の特徴
馬渕教室は中学受験塾としては1991年~。
ですが、たった30年余で浜学園や日能研と肩を並べるほどになり、近年はさらに急成長している塾です。
特に灘や東大寺など、最難関校や難関校合格者数を、毎年伸ばしています。
それだけに、入塾テストの難易度は高めで、入室テストの時点で足切りされるケースも少なくありません。(ただし、何度でもトライできます)
日能研や希学園と同じく、とても面倒見が良い塾ですが、希学園ほどのスパルタではなく、日能研のような生徒目線ではありません。
宿題からテストまで、常に細かく定着度チェックがあり、勉強の進み具合や成績によって、居残り授業や補講、再テストがあるなどは特徴的。
送迎バスがあり、バスから教室までの誘導もあるので、低学年からでも安心して一人で通わせることができますよね。
中学受験を続ける中で、進路を変更することになった場合には高校受験コースへのシフトにも対応可能。
「勉強指導に寄り添う」という意味では、日能研よりも過保護な指導を受けられます。
日能研と馬渕教室をテーマ別で比較
日能研 | 馬渕教室 | |
---|---|---|
入塾テスト | やさしめ | 難しめ |
合格実績 | 中堅校~最難関校 | 最難関/難関校 |
塾の体制 | 中学受験専門 | 中学受験 高校受験 大学受験 幼児教育 英会話 |
講師と教室 | ・全教室で講師レベルが安定 | ・拠点教室の講師はハイレベル ・講師の移動が多い |
クラス | 上位から Nクラス、Tクラス、Fクラスなど | 上位から 灘特進、選抜、本科発展、本科など |
宿題 | 少なめ | 多め |
その他 | ・成績順の座席指定(月3~4回) 成績上位から前列・下位は後方 ・テスト結果は当日にマイページで確認できる | ・原則成績順の座席指定(年数回) 成績下位から前列・上位は後方 ・理解度チェックが細かく、居残り授業・補講・再テストがある |
日能研関西も馬渕教室も、関西の大手中学受験塾で、面倒見がよく、浜学園や希学園に比べるとマイルドな印象。
どちらもスパルタ式ではないんですね。
ここからは、指導の違い、塾やクラスの雰囲気、偏差値レベル、講師、費用、授業時間、コースとクラス、合格実績 と項目ごとに比較してみます。
気になる項目をチェックしてみてくださいね。
指導・サポートの違い
日能研は、3年生から子どもの成長に合わせて「出会う→親しむ→広げる→深める→鍛える」と、その時期に必要な学び方をする「ステージ制」を取り入れています。
子どもたちが主体性をもって受験に挑戦できるまで押し上げるんですね。
一方、馬渕教室は毎回の宿題やテストで授業の理解度を細かくチェックしながら、その都度必要なサポートで指導。居残り指導や補習、再テストなどですね。
落ちこぼれを作らない方法で生徒の力を着実に引き上げます。
この違いは、席順にも反映されています。
日能研も馬渕教室も、テストの成績で席順が決まりますが、
になってるんですね。
どちらも成績順ですが、日能研は生徒たちが憧れる席(または、「この席はいやだ!」と思う末席)を作ることで、子ども自らが努力し成績上位を目指せる工夫をしています。
馬渕教室は、演習時に手が止まりやすい成績下位の子どもに声掛けしやすいように、成績上位者は後列になるんですね。
また、大きな違いとしては授業スピードと宿題の量もあります。
日能研は中学受験塾の中でも授業スピードは遅めで宿題は少な目。
しっかり時間をかけながら、少ない宿題量でしっかりこなし、着実に理解・定着することで志望校合格へ導きます。
馬渕教室は宿題量が多め。
スピーディーな授業進度の中でたくさんの演習量をこなしながら、最難関・難関校受験に挑戦できる力を培います。
日能研も馬渕教室も、手厚いサポートを受けられる塾ですが、指導方針が違うので子どもの向き不向きも変わってくるんですね。
塾・教室の雰囲気
二つの塾を比較すると、日能研の方がよりアットホームなイメージ。
日能研は中学受験専門塾なので小学生対象という点や、講師が事務方も兼任するので親近感を持ちやすいんですね。
クラスも多くても20名と、比較的少人数なのもポイントでしょう。
馬渕教室は多い教室では30名になることも。
熱心な個別対応はありますが、講師とは一定の距離を取れる塾です。
和気あいあいといった雰囲気ではありません。
高校受験塾を原点としているので、日能研に比べると、普段の子どもへの対応はあっさりとしています。
人懐こく、人好きなタイプなら日能研(関西)、塾を受験対策の場としてしっかり意識できるタイプなら馬渕教室がおすすめです。
偏差値比較
日能研と馬渕教室、それぞれのテストで出る偏差値はほぼ同じレベルになっています。
日能研で60なら、馬渕教室でも60といったところですね。つまり現状は日能研と馬渕教室は塾のレベルとしては同じくらいということ。
偏差値は母集団のレベルによって、数値が変わります。
同じ子どもでも、塾(のテスト)によって偏差値が変わるんですね。
偏差値は、その集団の平均(=偏差値50)から、自分がどの辺りに位置しているのかを確認するための指標。
例えば、同じ生徒が希学園と日能研のテストを受験すると、希学園は全体のレベルが高いので、偏差値は低めに出ます。
反対に、中堅校受験生も多く在籍する日能研の場合は、平均が低めなので偏差値は高めに出ます。
となるんですね。
希と日能研の場合は、差が極端ですが、日能研と馬渕教室ではあまり違いはありません。
偏差値の±2くらいは、その時々のコンディションや問題によっても簡単に変化するので、「どちらが偏差値が高い子向け」と意識する必要はなさそうです。
塾の難易度のレベルも同程度、との認識で大丈夫です。
講師に違いはある?
日能研も馬渕教室でも、講師の質は塾が保証しています。
厳しい採用条件と指導は徹底しているんですね。
ただし、日能研は常勤講師が8割なのに対し、馬渕教室は非常勤講師8割という違いはあります。
また、日能研の場合は1つの教室で「若手・中堅・ベテラン」がバランスよく配置されていますが、馬渕教室は講師の入れ替わりが多いため、拠点教室にベテラン講師が集められ、小規模教室には若い先生が多いのも特徴となります。
講師の指導力という意味では、どちらも厳しい基準での採用になるので、心配ありませんが、講師の定着度が高いのは日能研。
同じ先生に安定して教えてもらいたいのであれば、日能研の方が交代が少なく安心ですね。
費用比較
日能研 | 馬渕教室 | |
---|---|---|
小3 | 約24万円 | 約30万円 |
小4 | 約43万円 | 約38万円 |
小5 | 約71万円 | 約75万円 |
小6 | 約82万円 | 約93万円 |
受験までの総額 | 約220万円 | 約236万円 |
※ 関西エリアの日能研の費用です
どちらも4科目受講、基本となる講座のみの場合の最低料金の概算です。
あくまで目安になりますが、費用面では若干馬渕教室の方が高め。
ただし実際には、特訓講座や志望校別講座なども追加になると思うので、詳しい費用については、各塾の希望教室に問い合わせてみてくださいね。
授業日数と時間
授業時間は日能研が1授業50分~に対し、馬渕教室は1授業が65分~と長め。
授業時間は総じて馬渕教室が長くなります。
また、加えて馬渕教室では居残り指導や補講もあるので、場合によっては塾で過ごす時間は長めと考えておく方がいいかもしれませんね。
コースとクラス
どちらの塾もテストの成績でクラス分けがあります。
日能研の場合は、本科(本科・本科発展)、灘特進など。
馬渕教室は、Fクラス、Tクラス、SSSTクラスなど。
2024年最新の合格実績
日能研 | 馬渕教室 | |
---|---|---|
灘 | 42 | 58 |
東大寺 | 54 | 84 |
四天王寺 | 60 | 102 |
西大和 | 116 | 119 |
甲陽 | 34 | 30 |
神戸女学院 | 34 | 19 |
洛南 | 36 | 35 |
大阪星光 | 34 | 53 |
須磨学園 | 83 | 38 |
六甲 | 60 | 60 |
関学系 | 77 | 21 |
同志社系 | 204 | 245 |
関大系 | 169 | 45 |
大教大附属系 | 56 | 13 |
神大附属 | 52 | 26 |
2024年3月現在、塾の教室数では馬渕教室の方が多く(馬渕教室=35教室、日能研=25教室)、生徒数も多いため、単純に合格者数だけで比較するのは難しいのが実情。
どちらも、最難関中学に多数合格者を出しているのが見て取れますが、違いがわかりやすいのは国立附属や私立の大学附属系の中学は、日能研の方が合格者数が多いという点。
日能研では、塾内の志望校合格率を出しているので、志望校が決まっている場合は、合格率がどの程度か日能研の最新資料で確認してみてくださいね。
馬渕教室は、近年急成長している塾で合格実績を伸ばしています。
こちらも馬渕教室の最新情報で、どんな学校への合格が伸びているのか確認してみてください。
日能研が合うタイプ
- 安定した指導力の講師陣に教えてもらいたい
- 志望校は子どもの特性や将来を見据えて決めたい(偏差値で決めない)
- 和気あいあいとした雰囲気で安心して勉強したい
- 宿題は少な目でしっかり着実に学びたい
- 短期間なら「頑張るぞ!」が一人でも続く(頻繁な席替え)
- 大学附属系の中学志望
- 国立大学附属中学志望
日能研は各教室にバランスよくベテラン、中堅、若手講師がいるので、指導力に波がありません。
またその講師たちが事務方も兼ねるので、教室の雰囲気が安定していて安心感があります。
学校のようなアットホームな環境で、のびのびと受験に向けた勉強をすすめたいならピッタリ!
中学受験という厳しい経験するのに、そんな甘いことで大丈夫?
そう思うかもしませんね?
でも日能研では、「受験=戦い」ではありません。
受験は子ども自身が伸び、成長した結果であり、他人を蹴落とすとか、勝ち抜くというものではありません。
スパルタでは無理でも、子ども自身が伸びる力を発揮できる場所が日能研なんですね。
テストの結果で席順が変わるのは日能研の大きな特徴。
でもそこに不安を感じる方もいるようですね。
ただ少なくとも月に3回のテストがあり、その度に席替えとなります。
短期間ですぐに席替えがあることが分かっているので、生徒たちは「次はあの席に座りたい」「ここはいやだから次回頑張る!」と小さな目標を見据えながら次のテストに挑戦できるんですね。
成績順の席順を「酷」ととるか「モチベーションアップ」ととるかは、捉え方によりますが成績アップにつながる一つのチャンスと思えるなら、とてもいいシステムだといえます。
安定した安心感のある環境と指導で、じっくりと自分に合う学校を目指したいなら日能研はおすすめです!
馬渕教室が合うタイプ
- 大規模教室(拠点教室)に通って難関校合格を勝ち取りたい
- 塾の送迎が大変(送迎バスがある)
- 宿題からテストまで、細かな理解度チェックと対応を希望
- 若い先生の活力ある指導を受けたい
- 高校受験にシフトする可能性もある
馬渕教室は入会テストの時点で、成績優秀な生徒にある程度絞られます。
結果、自ずと難関校受験者が増えるんですね。
拠点教室に指導力がある講師が集められることから、教室によってばらつきがあります。
小規模な教室の場合は、馬渕教室でも比較的のんびりした雰囲気で授業を受けられます。
そのため、馬渕教室で難関校を目指すなら、大規模教室を選ぶほうが確実。
ただ馬渕教室の指導は「浜や希ではついていけないけど難関校志望」という場合には、抜群の面倒見で対応できます。
馬渕教室は入会後の生徒に対しては、
「口うるさいくらい」丁寧なフォローアップがあります。
講師の入れ替わりが多いことから、比較的若い講師も多いのも日能研との大きな違いでしょう。
送迎バスが巡回しているので、塾の送り迎えが大変というご家庭でも、低学年から通わせやすいのも人気のポイント。
また高校受験コースも併設されていることから、様子をみながら中学受験から高校受験にシフトもできます。
宿題からテストまで、細かくチェックと指導があることで、難関校合格に直結した学びができるのであれば、馬渕教室は検討してみるべき塾です。
ただし、難関校受験であれば大規模教室を検討してくださいね。
「日能研と馬渕教室 どっちが良いの?」まとめ
日能研も馬渕教室も、担任制で面倒見がよく、スパルタ式の塾ではありません。
中学受験塾の中では、過保護で寄り添い型の塾といったイメージ。
ただし
日能研=伴走型(育成力が強い)
馬渕教室=指導型(強制力が強い)
といった指導体制に違いがあり、基本的(=塾全体として)な志望校レベルが違います。
馬渕教室は入会時のテストである程度のふるい分けがあるので、中堅校以下の学校を受験することはほとんどないんですね。
日能研はあくまで、中学受験のその先を見据えたバックアップをするので、生徒に合う学校への進学を支援してくれます。
また講師の安定感を求める(指導力の安定)なら、日能研。
馬渕教室は講師の入れ替わりが激しいので、同じ先生や安定した環境を求めるのは少し難しいですね。
日能研なら入塾資格取得前に体験授業を受けらるので、まずは日能研から試してみてはいかがでしょうか?