日能研か希学園か…我が子にどちらが良いか迷っていませんか?
どちらの塾も面倒見の良さや保護者サポートが充実していますが、
塾全体のレベル
費用
講師の厳しさ
は全く違います。
日能研 | 希学園 |
---|---|
中堅~難関志望 子どもに合う学校を受験させたい 料金はおさえたい 褒めて伸びるタイプ | 最難関志望で現時点で学力上位 費用は高くても塾で全部面倒を見て欲しい 打たれ強い |
意外かもしれませんが、塾内の雰囲気はどちらも比較的穏やかで、クラスで「競い合い」「勝ち抜く」といったピリピリする雰囲気ではなく「皆で一緒に合格しよう!」という雰囲気。
どちらも浜学園のような「塾生同士もライバル」という方向性ではないんですね。
日能研は「和気あいあい」、希学園はそこまでいかなくても、「合格に向かって一緒に頑張る」イメージをすると分かりやすいかと思います。
希学園も日能研も、入室資格を取得する前に体験授業もできるので、まずは両方の教室の空気に触れてみるのもおすすめです。
希学園と日能研 どっちが良いの?
手厚いサポートでも費用をおさえて、温かく見守り、励ましながら子どもに合った学校への受験指導をして欲しいなら日能研
費用はかかっても面倒見よく、難関校合格に直結する厳しく熱い指導が良いなら希学園
日能研 | 希学園 | |
---|---|---|
スローガン | 学ぶ楽しさが未来を拓く | 克己 |
費用 | 約220万円~ | 約380万円~ |
受験校 | 中堅~最難関 | 最難関~難関 |
面倒見 | 良い | 良い |
宿題 | 少な目 | とても多い |
指導スタイル | 励まし 伴走型 | スパルタ 叱咤激励型 |
教室数 (関西) | 18教室 | 9教室 |
スローガンから全く違いますよね?
日能研関西は、
スローガンを敢えて言うなら「学ぶ楽しさが未来を拓く」かな…
と仰っていて、明確なスローガンのようなものは設定していないそうです。
対して、希学園は
最難関校合格に向けて己に打ち勝つ!
と塾の熱血スパルタ感が表れています。
日能研関西では、子ども達が学ぶ楽しさを知ることで、自ら学びに向かい、将来に役立つ中学受験を目指します。
希学園は、ライバルは自分。
自分の弱さに打ち勝つことで、トップを目指すという方針です。
でも、ここで共通するのは、日能研の希学園も、「人がどうであるか」は関係ないという点。
両校とも「自分がどう学び、どう伸びるか」にフォーカスした指導をする塾なんですね。
とはいえ、どちらも面倒見の良さは抜群!
ですが、この「面倒見の良さ」にも、方向性に違いがあり
日能研
→ 過保護なほどの面倒見の良さ
希学園
→ 口うるさくスパルタな面倒見の良さ
のある塾です。
ただし学費は大きく異なります!
希学園は周辺のライバル塾と比べても、ダントツで高額。
これは同じように面倒見の良さがあっても、塾全体の志望校レベルが全く違うから。
日能研は、いわゆる「ゆる受験」にも対応していたり、中堅校を受験する塾生さんも少なくありません。
希学園は「スーパーエリート塾」と銘打っているだけあって、最難関受験が基本。
日能研でも、灘や東大寺といった最難関校受験であれば、受講する講座も増えるので、上記一覧表の金額は超えることになります。
どの塾でも最難関に受験校を絞るのであれば、ある程度は平均負担額は上回ることになります。
日能研は、中堅校から最難関校まで、受験校の偏差値の幅が広い塾。
「この難関校に進学させたい」というよりも「我が子に合う学校に行かせたい」「無理なく私学に進学させたい」というご家庭にも受験対策がしやすい塾なんですね。
そうすると学費が必要以上に高くなることもありませんよね。
希学園はベースが難関校受験。
そもそも入室テストのレベルが高いので、それに合格できる子どもしか入塾できません。
日能研だけではなく、浜学園や馬渕教室、成基学園、能開センターなど大手中学受験塾のどこよりも、学力上位層の割合が高いんです。
結果として、最難関・難関校合格に必要な細部まで目が届くスパルタ・熱血指導をするので学費は高くなります。
ただし、日能研も最難関・難関校への合格率は非常に高いので「最難関志望だから希学園」という選び方はおすすめしません。
日能研も希学園も、各校への合格者数だけではなく、合格率も公開しているので、後ほど比較してみてくださいね。
日能研と希学園で考えるのであれば、受験校のレベルよりも、子どもの性格や先生の指導方針、学費を考えて選ぶ方が失敗がありません。
日能研か希学園か…特徴から分かるおすすめタイプ
日能研関西と希学園に直接説明していただいた内容をもとに、それぞれの塾の特徴と相性の良いタイプをご紹介しますね。
日能研の特徴と向いている子
日能研は、中堅校~最難関校まで幅広いレベルの中学受験に対応している塾。
学校の知名度やレベルだけではなく、生徒の学力と特性・各家庭の希望に合う学校への受験・合格を応援してくれます。
偏差値主義ではないんですね。
とはいえ、日能研関西では2024年度も灘中学や東大寺学園、甲陽学院、神戸女学院、四天王寺中学など、最難関校への合格者も多数出しています。
最難関校受験への指導にも実績を積んでいるので、指導力に安心感がありますよね。
一人ひとりの生徒ときっちりと向き合う、学校のような雰囲気で、比較的「怒られない」塾。
事務方も講師が兼任している、ほとんどが社会人講師で、講師の定着率が高い、といったことから、「いつもの先生」がいてくれる安心感の中、子ども達はのびのびと勉強に取り組めます。
中学受験塾にしては、ゆるい雰囲気があり、一見頼りなく感じるかもしれませんが、人懐こくしかられるとめげてしまうタイプにはピッタリ。
他の中学受験塾に比べると、進度はゆっくりしていますが、ステージ制の指導で着実な学びにつなげていけるシステム。
とはいえ、5年生で全ての必修単元を終えて、6年生で総復習と演習に取り組むペースは他の塾と同様なので、決して遅れをとる心配はありません。
生徒へのサポートはもちろん、保護者のフォローアップもしっかり対応してくれるので、中学受験の知識がない場合でも安心です。
自習室には質問対応できるチューターや、各教科の講師がいますが、家庭との連携をとることも大事にしているので、自習室での勉強範囲を塾と共有して、自習室でのサポートを任せることもできるんですね。
塾の雰囲気はゆったりしていますが、じっくり着実に、家庭と連携して受験に向けて生徒を育て上げていく塾です。
基礎講座の本科~難関校志望の子どもたち向けの特訓講座まで、比較的費用は抑えめですが、予算と志望校に応じて受講を決める(時間割の調整など)もできます。
希学園の特徴と向いている子
希学園は、数十年前に浜学園の当時の看板講師だった学園長が、人気講師や事務方を連れて独立・起業した塾。
当時、私自身が塾生だったので、前田理事長の人気が学園内部だけでなく、生徒からも高かったのを記憶しています。
学習指導や講座設計は浜学園と共通する部分も多いのですが、標語やサポート体制、クラスの雰囲気には希学園オリジナルの特徴が色濃く出ています。
「難関国・私立中学受験専門スパーエリート塾」はその象徴ですよね。
最難関・難関上位の受験に特化した、少数精鋭塾となっています。
ただし、クラスの雰囲気は比較的穏やかで、塾生同士で競い合うというよりも「一緒に合格したい」雰囲気に満ちています。
「スパーエリート塾」とかいうと、ギスギスしたイメージを持つかもしれませんが、教室は比較的和気あいあいとした関係が築かれています。
ただし、勉強となると一人ひとりに熱血で、6年生の最難関志望では個別指導塾並み。
生徒一人ひとりの特性に合わせた指導で、難関中学合格へと導きます。
ただし、それだけに厳しい言葉も飛び交います。
打たれ強く、叱られることで頑張れるタイプには最強の味方。
叱咤激励型の塾なんですね。
最難関校受験というと、保護者の猛サポートが必要ですが、希学園の場合は授業後のサポートも充実しているので、比較的保護者の負担は軽いといえます。
サポートルームではチューター在室、または講師がサポートにまわるので、無駄な時間がないんですね。
ただし、それだけに塾で過ごす時間は長くなります。
6年生の夏には、関空周辺のホテルで夏期合宿(2023年度は3泊4日)があります。
このシーンで希学園が望むのは、勉強との向き合い方。
勉強漬けの数日で、勉強して知識を習得して学力を上げることだけが目的ではなく、子ども達が受験勉強にどう向き合うべきかに自ら気付くことを最重視しています。
付きっ切りのサポートや夏期合宿の意図からもわかるように、希学園はかなりアツイ塾。
その情熱に応えられる、または押されるタイプの生徒なら、最大限に力を伸ばすことができます。
希学園と日能研の2024年合格実績 徹底比較
希学園との比較になるので、ここでは最難関校に絞った実績比較をしています。
どちらの塾も、合格者数と合わせて、各学校の受験者数に対する割合や塾内の合格割合も公表しています。
信頼できる数字ですよね。
希学園 | 日能研 | |
---|---|---|
灘 | 53 (51%) | 41 (41.5%) |
甲陽 | 41 (65%) | 81 (80.9%) |
神戸女学院 | 42 (81%) | 34 (73.9%) |
大阪星光 | 39 (50%) | 34 (61.8%) |
四天王寺 | 49 (87%) | 60 (63.2%) |
東大寺 | 156 (59%) | 54 (60.0%) |
西大和 | 244 (76%) | 115 (60.7%) |
洛南 | 140 (81%) | 36 (42.4%) |
()内は塾内合格率です。
どちらも、合格者数だけではないので、本当の実績が分かりやすいですよね。
まず気を付けたいのが、灘中学の合格人数。
「希学園はスーパーエリートと謳っているけど、日能研と合格者数がそれほど大きくかわらない」と思うかもしれませんが、そもそもの塾生の母数が違います。
日能研は全国展開している(日能研関西だけでも19教室)のに対し、希学園は少数精鋭で9教室。
人数だけでの比較はNGです。
一方、日能研は中堅校を受験する人数が多いので、最難関受験者数(母数)は塾全体の規模に比べると少な目。
それでも受験した人数の半数以上が最難関校に合格しています。
また、希学園は塾全体の塾生の人数が少ないので、日能研と同じような人数になりますが、ほとんどが最難関校受験のため、塾全体の最難関合格率は高くなっています。
2024年度の注目すべきは、希学園の神戸女学院、西大和、四天王寺、洛南と、日能研の甲陽学院の塾内合格率。
どれも塾内合格率が80%前後と、ゆるぎない実績が分かります。
全体的に最難関校受験者数は希学園の方が多い(ほとんどが最難関受験)ので、どちらも合格率は高いとはいえ、条件さえ合えば最難関受験であれば希学園の方が安心感がありますよね。
ただし、費用やサポート、子どもの性格との相性(これが一番大事かな…)もあるので、合格実績は参考までにしてくださいね。
希学園か日能研か 失敗しない選び方
希学園と日能研で考えるとき、最優先事項は
現時点での学力レベル
志望校レベル
+
費用
最初にココがポイントになります。
日能研は入塾テストは、大手進学塾のなかでも易し目。
入塾しやすい塾なんですね。
希学園は入塾テストの時点で、かなりハイレベルな基準で足切りされます。
日能研の場合は、5年生までであれば学校の勉強を着実に習得しているレベルで入塾できますが、希学園は入塾試験対策が必須。
志望校レベルも、中堅校も視野に入れているのであれば日能研。
レベルを問わず、子どもに合う学校を希望する場合も日能研になります。
最難関から譲らないのであれば、希学園ですね。
費用は日能研だから極端に安いということはありませんが、日能研は予算を相談しながら受講の取捨選択ができるので、対応しやすいんですね。
希学園は基本はセット受講なので、高額出費を覚悟しておきましょう。
「日能研と希学園 うちの子にはどっち?」まとめ
まず、お子さまの現時点での学力と志望校、塾代に掛けられる費用にフォーカスして、第一歩を踏み出してくださいね。
そのうえで、
を参考にしてくださいね。
どちらの塾も、体験授業があるので、事前に受けてみましょう。
希学園も日能研も、入塾テスト受験前に授業体験ができますが、まずは日能研から試してみるほうがレベル的にも安心かもしれませんね。